むし歯じゃないのに歯がすごく痛い、歯茎が腫れる 中心結節の破折

   

歯の中の神経が炎症を起こすとむし歯になっていなくても、すごく痛くなったり、歯茎が腫れてきたりします。その原因の一つ、中心結節の破折についてのお話です。  小学校高学年から中学生くらいのお子さんに起こりやすく、ほとんどが下顎の小臼歯、真ん中から4〜5番目の歯に起こります。一見むし歯も詰め物もない、キレイな歯が原因で、すごく痛んだり、顔を見るだけでもわかるくらいに腫れ上がることもあります。時期によっては、歯科医師にもわかりづらいこともありますが、原因はたいてい中心結節の破折です。  では、中心結節とは何でしょうか?それは、主に下顎の小臼歯の噛み合わせ面の中の方にできる、デベソみたいな突起です。(ないのが普通です)これは歯の形なのでそれ自体は困りものではないのですが、突起がくびれた形のことが多く、知らないうちに折れてしまい、そこからばい菌が神経まで入ってしまうと上記の症状が出ます。折れても、肉眼では全くわかりません。また神経の形によっては何ら問題が出ないこともあります。  治療法  しみる、というだけの症状ならば歯の表面をコーティングしたり、小さな詰め物をしたりして神経にダメージが及ばないか、経過観察します。が強い痛みがあったり、歯茎が腫れているなら、むし歯がなくても歯の神経の治療が必要です。ただ年齢的に歯根が未完成なことが多いため、より高い治療技術、知識を持った信頼できる歯科医師に依頼すべきです。    予防法  中心結節はくびれた形をしていることが多いため、付け根のところを歯に接着力の高いプラスチック材で埋めて補強します。補強材は通常、簡単に取れることはあまりありませんが、定期検診時にチェックしてもらうことをお勧めします。なお、神経は年齢が低いうちは大きく、中心結節が破折した時神経がダメージを受ける確率が高いため、特に要注意です。


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