歯磨剤(歯みがき粉)は歯を痛める?

   

 大阪市西区にあります新町プラザ歯科の歯科医師山本です。

 歯磨剤に含まれる汚れを取る成分である清掃剤(研磨剤)はエナメル質よりやわらかいので、エナメル質を傷つけることはありません。しかし、エナメル質よりやわらかい象牙質を対象とした研究では、RDAが189の歯磨剤を使用して約100年間分のブラッシングをおこなうと、0.3㎜削れると報告されています。とはいえ、この摩耗量はほんの微量であり、健康な歯を維持することに対しては問題ありません。

 じつは国内で市販されている歯磨剤の清掃剤(研磨剤)よりも、歯ブラシの硬さや磨き方のほうが歯のすり減りに大きく影響します。歯へのダメージは、ブラッシング圧>歯ブラシの硬さ>清掃剤の順です。特に小さいヘッドで毛先が硬い歯ブラシほど、歯に大きな力がかかりやすく、歯質を傷つけやすくなります。

 歯肉退縮などブラッシング力による為害性が認められる場合は、力が分散して歯に力のかかりにくい大きいヘッドの歯ブラシや、ヘッドの脇部分が面取りされている歯ブラシの使用をして歯を守りましょう。



新町プラザ歯科:https://plaza-dc.jp

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