予防歯科
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定期的なメンテナンスと正しいホームケアで歯の悩みと痛みのない人生を
歯の予防は特別のことではありません。歯を守り、健康的な生活を送るために、むし歯や歯周病の予防はごく当たり前のことです。当院では、治療を終えられた患者さまに、症状に合わせた間隔での定期検診&メンテナンスをご案内しています。
定期検診を受けることによって自分で清掃できない箇所のむし歯菌や歯周菌を取り除くことができ、お口の健康状態もチェックすることができます。治療に時間と費用をかけずに済み、将来にわたってご自身の歯で生活できます。歯を守るという意識を持って正しい情報を知り、予防を続けてほしいと考えています。
●当院からの予防のご提案
・磨き残しをなくす歯ブラシの使い方を覚えましょう
・歯間ブラシ、フロスなどを使ったお掃除法を身につけましょう
・定期的な検診と専門器具によるお掃除で自分の歯を守りましょう歯科衛生士も高い意識で予防に取り組んでいます
メンテナンスは、歯科衛生士が患者さまのお悩みやご要望をお聞きしながら、きめ細かく対応します。コミュニケーションシートに患者さまのご要望などを細かく記録して院内で共有し、快適に治療を受けていただける環境づくりに取り組んでいます。よりよい予防のために、歯科衛生士も外部のセミナーや研修に積極的に参加し、スキルを磨いています。定期検診後には次回の検診日を予約して帰られる方も多く、予防に熱心に取り組まれる方が増えてきています。効果的な予防歯科で、歯とお口を守りましょう。
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定期検診&メンテナンスの流れ
【STEP1】歯科衛生士がお迎えし、前回からの体調の変化や生活の様子、お口の中で気になるところがあるかどうかなどを伺います。
【STEP2】歯科医師が診察します。痛みやしみるなど問題があれば、必要な治療を行います。歯周病の場合は、歯科医師が歯周ポケットの深さを測ります。
【STEP3】お口の中のクリーニングを行います。歯ブラシがうまく届いていない部分は特に念入りにブラッシングし、ブラッシング指導もていねいに行います。当院では、ご家庭で使いやすい歯間ブラシでのお手入れ方法や液体歯磨きの使用などもお勧めしています。歯ブラシの交換時期の目安
どんなに正しくブラッシングしても、毛先が開いた歯ブラシでは磨いているようで実は磨けていません。さらに開いてしまった毛先が歯ぐきにあたることで歯ぐきが退縮し、露出した歯の根元からむし歯になることもあります。歯ブラシの交換時期の目安は、1日3回の歯磨きとして、およそ1か月です。歯ブラシを後ろから見て、毛先がはみ出して見えるようになると取り替えのサインです。毛先の開いたものは早めに交換してください。また1か月経たないうちに毛先が開いてしまう場合は、ブラッシング時に力を入れすぎです。
歯磨きについてわからないことやご相談がありましたら、気軽にお声がけください。
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【プロフェッショナルケア】プロによるお口のクリーニングPMTC
毎日しっかり歯磨きしているつもりでも、どうしても歯ブラシの届きにくいところ、汚れが溜まりやすいところができてしまいます。こうした部分を専門の器具で徹底的に大掃除するのがプロのクリーニングです。
当院では、お口の中の状態や患者さまのご要望により、通常よりハイレベルなクリーニングも行います。まず専用のチップを使って歯と歯の間の汚れをていねいに取り除き、次に柔らかいカップ状の器械で汚れを完全に落とします。最後に、さわやかな洗浄液できれいに洗います。磨き上げた歯はツルツルになり、汚れもつきにくくなります。
<PMTCのメリット>
・柔らかい特殊な器具を使うので痛みはありません
・歯の表面は細菌がいないとても清潔な状態となります
・3~4か月に一度行うことで、効果的にむし歯や歯周病を予防できます
・コーヒーやタバコによる着色が気になる方や矯正治療中の方にもお勧めします -
【プロフェッショナルケア】歯磨きでは取れないバイオフィルムと歯石
歯と歯の隙間や歯と歯ぐきの境目には、歯ブラシでは落とすことの難しい汚れが残っています。このネバネバした汚れがバイオフィルムです。バイオフィルムには細菌が棲みつき、放置するとむし歯や歯周病、口臭、全身のさまざまな病気の原因となります。歯を守るためには、定期的にプロによるクリーニングを受けることが必要です。
歯石も歯磨きでは取り除けません
歯磨きでの磨き残しが、唾液のカルシウム成分によって鍾乳洞のようにかちかちに固まったものが歯石です。表面に歯周病菌が棲みつき、歯周病を引き起こす原因となります。プロのクリーニングでは、歯石をていねいに取り除きます。処置後、冷たい物がしみることがありますが、しばらくすると治ります。 -
各世代に合わせた効果的で継続できる予防
適切なケアと定期検診、そして早めの治療で、大切な歯を守りましょう。
3歳頃から永久歯が生え始める頃まで永久歯が生え始め、生え揃うまで永久歯が生え揃ってから成人するぐらいまで成人してから30歳ぐらいまで30歳ぐらいから50歳ぐらいから70歳ぐらいから
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3歳頃から永久歯が生え始める頃まで
乳歯が生え揃ってくると、歯と歯の間が狭くなり、汚れが溜まりやすくなります。また生えたばかりの柔らかい歯は、特にむし歯になりやすい特徴があります。歯と歯の間がむし歯になると、乳歯の隙間が狭くなり、永久歯の生え方にも悪影響を及ぼします。むし歯は感染症ですから、乳歯がむし歯のままだと永久歯も虫歯になりやすくなります。将来のために、乳歯のときから検診を受け、歯を大切にしましょう。
仕上げ磨きでむし歯予防を習慣に
保護者さまのていねいで愛情のこもった仕上げ磨きが必要です。また、定期的な検診でむし歯の早期発見と早期治療をすることが大切です。歯科衛生士によるクリーニングとフッ素塗布によりむし歯を予防し、強い歯を育てることが大切です。永久歯の歯並び対策もスタート
乳歯の歯並びや噛み合わせを診断すると、むし歯など現状の問題点だけでなく、将来生えてくる永久歯の問題もわかることがあります。顎の形や歯の生え方をチェックし、必要に応じて矯正歯科をご紹介しますので、ぜひ定期検診を受けてください。
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永久歯が生え始め、生え揃うまで
永久歯は一生使う大切な歯。特に、一番磨きにくくむし歯になりやすい6歳臼歯が生え、保護者さまの仕上げ磨きがとても大切な時期です。一方、反抗期を迎え、仕上げ磨きを嫌がったり、恥ずかしがったりするお子さまが増えてきます。その結果むし歯になってしまい、歯科治療を嫌がって大泣きするお子さまも。6歳臼歯がむし歯になったり、歯医者嫌いになったりしてしまう前に、むし歯予防をお勧めします。
6歳臼歯が生えてきたらシーラントを
永久歯の生え始めは柔らかく、むし歯になりやすい特徴があります。しっかり歯磨きすることはもちろんですが、少しでもむし歯のリスクを減らすため、当院では状況によってシーラントをお勧めする場合があります。シーラントは、デコボコな臼歯の上面に特殊な樹脂を流して滑らかにし、汚れを溜まりにくくしてむし歯を予防する方法です。受け口にならないように、歯並びや指しゃぶりのチェック
乳歯のときは問題がなかったのに、永久歯の生え方が悪いことや、指しゃぶり、舌のクセがきっかけで受け口になってしまうことがあります。歯並びのトラブルの早期発見・早期治療ができるように、定期的に検診を受けましょう。乳歯が抜けないのに、永久歯が生えてきたら?
乳歯が抜けていないのに、乳歯の下から永久歯が生えてくることがあります。永久歯が正しい位置に生えるようにするために、それを妨げる乳歯を早めに抜いた方がよい場合があります。定期的にチェックを受けていると、早めに適切な治療や処置が受けられます。歯科医師と相談しながら、抜け替わりの時期を見守りましょう。小学生になったら、いっそうむし歯予防を
小学生になると仕上げ磨きをやめてしまい、むし歯になってしまうお子さまも増えてしまいます。10歳ぐらいまでは仕上げ磨きを行うと共に、定期的に歯のクリーニングを行い、フッ素塗布で歯を強くしてむし歯を予防しましょう。当院では、お子さま自身が正しく歯磨きができるようにブラッシング指導を行い、歯を大切にする意識を育むことにも力を入れています。
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永久歯が生え揃ってから成人するぐらいまで
自分の外見などが気になり、ちょっとしたことでも悩みやすい思春期。口臭や歯並び、歯の色などに悩んだり、噛み合わせなどが悪く発音に問題があったりすると、大きなコンプレックスになりがちです。人前で笑ったり話したりすることに積極的になれず、人とのコミュニケーションもおっくうになり、勉強や学校生活にも消極的になることもあります。歯やお口の悩みは早めに解決しましょう。
むし歯も増える時期です
勉強や部活、遊びに忙しい中高生。反抗期でもあり、歯磨きをいい加減にしたり、間食やジュース、スポーツドリンクなどをたくさん摂るようになったりして、むし歯になることが増えます。保護者さまもチェックしにくくなるので、気がついたときには進行したむし歯となっていることがあります。定期検診を受け、むし歯の早期発見や歯並びのチェックをすることが大切です。歯科衛生士によるクリーニングは、むし歯や歯肉炎を防ぎ、口臭予防にも効果的です。中高生だからこそ、定期的なケアが効果的と言えます。
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成人してから30歳ぐらいまで
就活、仕事、恋愛、結婚など、歯並びや歯の色、人前での話し方など、口元の美しさが気になる時期です。いざというときに悩んだり困ったりすることのないように、早めに矯正治療やホワイトニングを受けて備えておきたいものです。
素敵な笑顔の花嫁をめざして、ブライダル準備として歯のホワイトニングや被せ物を金属からセラミックに変える方が増えています。就活や結婚式など、スケジュールに合わせた早めの治療をお勧めします。
油断していると、歯石が溜まりやすい時期
仕事などで忙しくなり、生活が不規則になりやすい年代は、歯石が溜まりやすくなります。ここで歯のケアをおろそかにすると、歯周病になることもあります。またむし歯を放置して進行してから歯科にかかると、治療に時間も費用もかかり、仕事に支障を来すこともあります。むし歯や親知らずの治療は早めに行い、定期検診とメンテナンスを受け、お口の中の健康を保ちましょう。歯肉炎も軽いうちに治療ができ、歯周病予防にもなります。さらに口臭予防効果もあるため、人前で話す際にも自信が持てます。
妊娠による抵抗力低下やホルモンバランス変化に注意が必要
女性の場合、妊娠すると抵抗力が低下してホルモンバランスが変化するため、歯周病が進むことがあります。またつわりのために歯磨きがつらくなる方も多く、むし歯や歯周病が進むことも少なくありません。妊娠を考えている場合は、日頃から歯周病対策を行い、早めに歯の痛みやトラブルを治しておきましょう。また妊娠後は、安定期のうちに妊婦歯科検診を受けましょう。
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30歳ぐらいから
歯周病予防を行いましょう
加齢による影響が出始める年代。特に注意したいのが歯周病です。最近は30代でも歯周病が進行していることが珍しくありません。歯周病になると、歯の骨(歯槽骨)が溶け始め、歯がグラグラすることもあります。定期検診を受け、メンテナンスで歯垢や歯石を取り除きましょう。また正しい歯磨き方法やケアの指導を受け、毎日正しいお手入れを行うことも大切です。手遅れになる前に、ぜひ早めの診察を受けてください。
歯ぎしりや噛みしめはありませんか?
仕事や家庭生活のストレスにより、寝ている間の歯ぎしりや噛みしめで噛み合わせがずれたり、歯に負担がかかってグラグラしたりする方が増えています。顎や噛み合わせに不具合を感じたら、早めにご相談ください。治療した歯や歯ぐきの変色などが気になることも増えます。当院では、健康的な美しい口元で魅力的な笑顔をつくるために、ホワイトニングやセラミックの補綴物などさまざまなメニューをご用意しています。
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50歳ぐらいから
加齢のため、歯ぐきや歯を支える組織が衰え、入れ歯やブリッジが合わなくなるなど、歯のトラブルが多くなります。過去にむし歯の治療で神経を除去した歯が折れたり割れたりすることもあります。抜けた歯をそのままにしていると噛み合わせが崩れ、ほかの歯にも悪影響を及ぼします。出血や痛みを感じるなど、歯周病が進行してくる人も増えてきます。
万が一、むし歯や歯周病などで歯を失ったときには、ブリッジ・入れ歯治療・インプラントなどの治療が必要です。特にこの世代では、ほかの歯に負担をかけないインプラント治療がお勧めです。当院では、充分な検査と口腔外科医との連携により安心・安全なインプラント治療を行っていますので、ぜひご相談ください。
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70歳ぐらいから
しっかりと噛んで食べることは、体の健康を維持する基本であると共に、認知機能の維持にも役立つと言われています。高齢だからこそ、きめ細かな入れ歯の調整やインプラントのケアなどに加え、定期的な検診やメンテナンスが重要となってきます。
ご自身で歯磨きがしにくくなるケースも増えてきますので、定期検診で歯と咀しゃく機能を守りましょう。さらに高齢になってくると嚥下機能が衰えるので、誤嚥性肺炎などへの配慮も必要です。定期的な口腔ケアで口腔内の清潔を保ちましょう。