歯周病菌について

      2020/09/15

 大阪市西区新町の歯医者、新町プラザ歯科の歯科医師、山本です。

 歯周病の一番の原因菌、プロフィロモナス・ジンジバリス(P.g.菌)は、血液中のヘモグロビンからヘミン鉄を手に入れます。しかし、健康な歯肉溝や出血をともなわない歯周組織には出血がないので、P.g.菌はヘミン鉄を摂取できません。この栄養不足の状況下では、P.g.菌が感染しても増殖は容易ではないため、歯周炎は起こりません。しかし、この低栄養状態をじっと堪え忍び、P.g.菌は人知れず歯周炎発症のときをまっています。

 やがて、口腔清掃不良あるいは宿主抵抗力の低下によって、歯周組織に炎症が生じ、歯周ポケット内面に潰瘍面が形成されます。そして、露出された毛細血管からの血液が歯周ポケットを満たしたとき、血液中の鉄分とタンパク栄養分を得て、P.g.菌は一気に増殖し、バイオフィルムの病原性を大幅に高めます。歯周病菌と歯周組織の拮抗が崩れたこのときこそが歯周炎発症の瞬間です。「あれ?歯を磨くと血がでるようになった」は、歯周病発症のサインです。



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